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電気料金の値上がりが叫ばれる昨今、「省エネ」や「節電」は、豊かな生活を送るためのキーワードとなっています。中でも、夏の生活に欠かせないエアコンの省エネ化は、多くのご家庭で求められていることと思います。

一方で、「エアコンを省エネモデルに変更したいけれど、どれを選んだらいいかがわからない」や「省エネモデルのエアコンにどの程度の節電効果があるのか知りたい」など、実際に購入する前の取っかかりとなる情報を求めるお声を耳にします。

そこで今回の記事では、省エネエアコンの概要、機能・効果、メリット・デメリット、選び方まで詳しく解説します。記事の後半では、おすすめの省エネエアコンもご紹介しますので、ぜひ最後までご一読ください。

省エネエアコンとは?

2022年、経済産業省によってエアコンの新たな「省エネ基準」が設定されました。
これにより、壁掛け型のエアコンについては、旧基準よりも最大34.7%のエネルギー消費効率の改善基準が設けられました。

その結果、各家電メーカーは、新たな省エネ基準を満たすエアコンの開発・販売を開始しました。新たな省エネ基準が設定された2022年以降、旧モデルのエアコンに比べてよりエネルギー消費効率の高いエアコンが販売され、それらのエアコンは「省エネエアコン」と呼ばれています。

省エネエアコンの機能・効果

省エネエアコンには、電気代の節約・エネルギー消費効率の改善のためのさまざまな機能が設けられています。

例えば、「快適機能」「エコ自動機能」と呼ばれる機能では、エアコン内のセンサーで室温や部屋にいる人数を感知し、設定温度や風量を自動で調整したり、必要なエリアのみ冷やすることで快適かつ節電効果を得たりすることができます。

また、「インバーター制御」の機能を持つ省エネエアコンは、部屋の温度が高く、すばやく冷房したい場合には最大運転で一気に部屋の温度を下げ、部屋が快適温度になった後は、快適な気温を維持するために必要な運転に切り替えます。インバーター制御を用いることで、部屋の温度を効率よく調整し、これまでよりも省エネルギーで運転が可能となりました。

省エネエアコンのメリット・デメリット

省エネエアコンのメリット

次に、省エネエアコンのメリットを解説します。

省エネエアコンのメリット
省エネエアコンのメリットには、主に以下の4つが挙げられます。
◆節電につながる
◆快適な温度を保てる
◆清潔な空気を保てる
◆政府からの補助金が出る場合がある

省エネエアコンの最大のメリットは、高い節電効果です。
2022年以降に販売された省エネエアコンは、2010年頃のエアコンと比較して約17%の節電効果が見込めます。夏場の電気代のおよそ3割がエアコン代と言われているため、電気代に月2万円ほど支払っていると仮定すると、毎月1000円以上の電気代が節約できることになります。

また、省エネエアコンが節電につながる理由として、快適な温度を保つための機能が充実している点が挙げられます。
省エネエアコンの多くは、センサーで常に部屋の状況を感知し、快適な温度を保つために必要最低限の運転を行うことができます。そのため、部屋をむやみに冷やし続けて無駄なエネルギーを使用することなく、快適な温度を保つための必要最低限のエネルギー消費に留めることができます。

加えて、省エネエアコンにはフィルター自動洗浄機能や、空気清浄機能が搭載されていることが多く、清潔な状態を保ちやすく、冷却効率を点も特徴です。

また、自治体によっては、省エネエアコンに買い替える際に補助金を支給してくれることもあるため、費用対効果が高い点もメリットです。

省エネエアコンのデメリット

次に、省エネエアコンの設置に関するデメリットもご紹介します。

◆設置費用がかかる
◆設置ができない場合がある
◆定期的に掃除を行う必要がある

省エネエアコン自体の運転や機能に関して、大きくデメリットとなる内容はありません。
一方で、設置や維持にあたってデメリットとなりうる事項がいくつかあります。

まず、エアコン自体を購入する費用がかかります。
対応畳数にも依りますが、高機能・高範囲になればなるほど、エアコン自体の価格が上昇します。
また、エアコンは専門業者による取り付けが必要なため、取り付け費用も発生します。

部屋の状況によっては、想定していた場所に設置ができないこともあります。
室外機を置くことができない場合や、スペースが足りない場合、構造上・技術的に設置が困難な場合には、省エネエアコンを設置することはできません。
そのため、省エネエアコンの購入を検討する際には、あらかじめ設置可能かどうかを家電量販店や取り付け業者に確認を取ることをおすすめします。

メリットのご紹介にて、「フィルター自動洗浄機能がある」とご紹介しましたが、あくまでも洗浄機能のため、フィルターやホコリの汚れを徹底的に落とすにあたっては掃除が必要です。毎年本格的な運用前後を目安に、フィルターの洗浄を行う必要があるため、この点をデメリットと感じる方も多いかと思います。

省エネエアコンを選ぶ際のポイント3選

ここまで、省エネエアコンの機能や効果、メリットなど、魅力について解説してきました。

以下では、実際に省エネエアコンを選ぶ際に大切な3つのポイントをご紹介します。
現在具体的に検討している機種がある方は、購入前に以下の3つをあらかじめ確認しておきましょう。

①期間消費電力量

省エネエアコンの省エネ性能は、「期間消費電力量」によって確認可能です。
「期間消費電力量」とは、年間でエアコンが消費する電力量の目安を指します。

冷房・暖房どちらの使用も想定したうえで、総合的な消費電力量が把握できる「期間消費電力」に注目し、ましょう。期間消費電力量は、単位kwhであらわされ、各メーカーの商品情報に必ず掲載されています。数値が小さいほど省エネ性能が高いため、省エネエアコン購入時には、期間消費電力が低いモデルを購入することをおすすめします。

②省エネラベル

家電量販店でエアコンを購入する際には、「省エネラベル」の参照もおすすめです。
省エネ法で定められた基準を達成しているかどうかを、家電量販店各社が分かりやすくラベルで表示し、消費者の購入を補助する役割を担うのが「省エネラベル」です。

省エネ性能を総合的に評価し、同じ評価軸でラベル付けされているため、複数の機種を比較検討する際に重宝します。

③AI機能

省エネエアコンは、さまざまな機能による室温・運転制御によって、旧モデルと比べ飛躍的な省エネ効率を実現しています。
以下に、エアコン各機種に搭載されているAI機能の一部をご紹介します。

◆人・物をセンサーで感知し、温度を調節する
◆人の不在を検知し、自動で運転をオフ
◆日射の変化を検知し、冷暖房の強さ
◆天気予報連動機能
◆寝付きを良くするために温度を下げ、朝までに段階的に温度を上げる快眠機能
◆GPS機能搭載で、エアコンを切り忘れて外出した際、一定距離を離れた際にスマートフォンに通知する、消し忘れ防止機能

2023年7月・おすすめの省エネエアコン3選

ここまでの解説で、どういった機能を持つ省エネエアコンを購入するべきか、というポイントについてご理解いただけたかと思います。
以下では、2023年7月時点の、おすすめ省エネエアコンを3機種ご紹介します。

(1) 三菱電機 霧ヶ峰 FZシリーズ
三菱電機の「霧ヶ峰」FZシリーズは、AI機能で人の行動を学習し、「ムラなし運転」でよく人がいるエリアを快適な温度に保ちます。運転時に部屋の温度変化の傾向や、ドアや窓、家具の位置を学習し、無駄な冷え過ぎや暖め過ぎを防ぎます。すなわち、電源を入れるだけで、体感温度に応じて必要な時のみ冷暖房のON/OFFを含めた自動調整を行います。

また、送風時に室外機の圧縮機を運転停止させて、節電につなげるハイブリッド運転機能もあります。期間消費電力が少なく、高い省エネ効果があるため、節電と快適を両立しできるエアコンを探している人におすすめの機種です。

(2) ダイキン うるさら Xシリーズ
ダイキンの「うるさら」Xシリーズは、AIによって床・壁を含む部屋全体を検知し、部屋の湿度をコントロール機能があります。室内の湿度や室温を検知したうえで、過去の操作履歴から使用者の好みを読み取り、部屋を快適に感じる室温・湿度に調整します。この、記憶学習と温度調整が、うるさらXシリーズの特徴です。冷やしすぎず、温めすぎないため、期間消費電力を少なく保つことができます。

また、リモコン操作だけでなく、スマホからも簡単に換気運転が行える点もポイントです。

(3) 日立 白くまくん プレミアムXシリーズ
日立の「白くまくん」プレミアムXシリーズは、2019年度に省エネ対象を受賞した、省エネ性能の高いエアコンシリーズです。

白くまくんプレミアムXシリーズでは熱交換器自動掃除「凍結洗浄」、自動掃除「ファンロボ」、室外機の熱交換器を自動で掃除する3つの掃除機能を搭載しました。この3つの掃除機能により、汚れによるエアコンの冷却機能低下・風量低下を抑えることができます。その結果、効率的な冷却が可能となり、電気代の節約につながります。また、室内機がコンパクトサイズであるため、これまでエアコンの設置を諦めていた小さな部屋にも取り付けられる点も特徴です。

電気代節約のために、省エネエアコンの導入を検討しよう!

いかがでしたか?
新しい省エネ基準の設定にともない、これまでより格段と省エネ機能が向上したエアコンが次々と販売されています。電気代の大きな値上げが行われることもあり、エアコンの交換による節電効果は非常に大きいものとなります。

最新の省エネエアコンは、AI機能を始め、さまざまな機能で快適かつリラックスできる環境を作り出すことができます。ぜひ、省エネエアコンの導入をご検討ください。

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sumainokotonara2024
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